しばらくの間は「力学」という分野についてご紹介します。
力学は現在のたくさんのテクノロジーの基本にもなっている分野です。
「力の学問」と書く力学ですが、そもそも「力」とはなんでしょうか?
そんなそもそもの話です。
例えば、どこかに静止している物体があったとします。
一般化するために無機質な図で表していますが、身の回りの机や椅子など、普段止まって置いてある物を思い浮かべていただければ結構です。
この物体が何かの拍子に位置を変えたとします。
このとき、外から何も作用させず、急に位置が変わってしまう場合は超常現象ですが、位置を変えるときには必ずその間になんらかの作用が介在するはずです。
その作用こそ、物理学的な「力」の定義となります。
身の回りの机や椅子などを、模様替えなどで位置を変えるために動かすときに作用させるものが力ということになります。
位置を変えるということは、少し回りくどい言い方をすれば、移動するための「速度」を持つことになります。
静止しているものが動くとき、速度0の状態からなんらかの速度に遷移する瞬間があるはずです。
そこに介在するものこそ、力です。
もう少し一般性のある表現にすると、仮に動いているものでも、その速度を変化させるものを力と言います。
動いているものが減速して止まってしまうときでも速度と反対向きの力が存在することになります。
また、仮に手を触れずに物体が位置を変えるときでも、風や磁力、斜面での重力の作用など物が動くための要素はたくさんあります。
このような「力」の基本法則を提唱した人が、イギリス人のアイザック・ニュートンという人物です。
現在ではたくさん存在する「力学」の分野の大もとになることを提唱した偉大な人物です。
彼の提唱した法則についてはまた回をあらためてご説明します。
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